2015/6/2

プレミアム講座にかける教師の思い

理科 谷渕 貴啓

 「君たち、宇宙って知っているか?宇宙にはロマンがたくさん詰まっているんだよ。」
 これは毎年、受け持ったクラスの最初の授業で私が必ず口にする言葉です。生徒たちは「変な先生が来た。」と感じるようですが、理科を教える中で興味を持ってもらう最初のきっかけとして、生徒たちが知らない宇宙の謎について話すようにしています。
 私が宇宙に興味を持ったのは中学2年生の時でした。理科の先生から相対性理論の話を聞いて、「早く動いている人は止まっている人よりも時間が経過するのが遅い。」とか、「重力が強いブラックホールからは光も出てこられない。」ということを知った時の驚きを今でもよく覚えています。そして、大学では宇宙物理学を専攻し、この宇宙や物理のおもしろさを伝えたいという想いで教員になりました。

 そんな中、今年の4月にはプレミアム講座で中学2年生に対して「宇宙の謎」という題目で講座を開きました。目的は「興味を持ってもらうこと」です。太陽系外に生命体はいるのか、という話から、隕石落下で地球環境はどのような変化が起きるのか、など映像・実験などを交えながら多くの話をしました。宇宙は広くてどうなっているのかよく分からないけれど、先生の話を聞いて身近に感じることができました、と言ってもらえるように、難しい内容をいかに難しく感じさせずに理解してもらうかを心掛けました。

 理科嫌い、理科離れという言葉がありますが、私は決して理科が嫌いな子が多くなっているとは思いません。理科という学問が身近に感じられないまま、学習だけに走ってしまっている部分が少なからず原因なのではないかと考えています。これは理科に限ったことではなく、人は好き嫌い、得意不得意がありますが、どんな障害も克服する一番の近道は何事にも興味を持つことです。本校が行っているプレミアム講座も、中学2、3年生の上位者を対象に授業とは直接関係のない内容で各教科の教員が工夫を凝らして生徒たちにその学問のおもしろさを伝えています。つまり、教員は生徒たちが持っている「興味の扉」まで案内しているわけです。その扉を開けることがきっかけを活かすことにつながり、さらに追究することで疑問が生じ、自ら考えて行動することで豊かな人生が歩めるのだと信じています。これからも生徒たちの学びの起動を手助けできるような授業を展開していきたいと思います。

ホームへ先頭へ前へ戻る