2014/11/06

台湾修学旅行に寄せて(『 旅行のしおり 』より)

校長 蟹井 克也

 本校はこれまで高校入学時に新入生を対象とした谷川研修旅行を行ってきましたが、今年から高校2年生を対象とした海外修学旅行を実施することとなりました。海外への旅行は飛行機の予約や旅行業者さんとの打ち合わせなどで準備に2年間を要しましたが、多くのみなさんの協力によってこうして実施出来ることに感謝したいと思います。
 みなさんはこれまで学校で歴史を学んできましたが、台湾について多くを知る機会はあまり無かったと思います。この修学旅行を通じて、台湾が昔は中国の明朝や清朝の統治下にあったこと、日清戦争後の50年間は日本の領土であったこと、そして現在は国際的な立場において、特に大陸の中国との間においてさまざまな問題を抱えていることなどの歴史的経緯をぜひ学んでほしいと願っています。

 私たちが暮らしている東アジア地域はこれからも経済的には発展が見込まれていますが、同時に国家間の領土争いなどで政治的には大きなリスクを抱えています。これから将来にわたってそのリスクを軽減して平和な世界を築いていくためにも、この地域の事情に関心を持ってほしいと思います。
 台湾は日本の面積の10分の1の国土に約2400万人が暮らしていますが、昨年度は1年間に220万人、台湾人の10人に1人が我が国を訪れました。なんと1日におよそ6000人が台湾から来日していることになります。人口がはるかに多い中国からの訪日客は年間130万人ですから、いかに多いかが分かります。  
 また、平成24年3月の東日本大震災では、台湾国内で集められ日本政府に送られた義捐金が世界各国中最多の200億円を超え、その他に民間レベルでも多くの支援をいただきました。日本人の多くは台湾のことをあまり知りませんが、台湾の人たちはどうしてこんなに親日的なのでしょうか。

 歴史的には、台湾が日本の統治下にあった時代も長く、現在もその建築物や面影などが至るところに残っています。日清戦争の下関条約(1895年)によって日本の領土となり、大東亜戦争(太平洋戦争)終結(1945年)までの50年間に日本の台湾統治はどのように行われたのでしょうか。その歴史を学ぶことによって、私たち日本人が戦前はどのように生きたか、日本人はどんな心で、どんな精神で暮らしていたのか。台湾の人々とその歴史を通して、あらためて「日本人とは何か」を発見してください。それがこの旅行の最大の目的でもあるのです。みなさんに多くの学びがあることを祈っています。

【修学旅行の目的】

1.台湾を通じて私たちの住むこの日本の歴史を学び、日本の良さを発見する。
2.台湾についての歴史や文化を学び、その周辺諸国についての理解を深める。
3.グローバル時代において、国際的日本人としていかにあるべきかを考える。
4.安全に集団的行動が出来るように、一人ひとりが責任をもって行動をする。

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